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REPORT

事業レポート

塚越慎子・須藤千晴|クラスコンサート

2025年7月11日(水)
丸亀市立飯野小学校
(参加児童数:25名)
出演:塚越慎子(マリンバ)、須藤千晴(ピアノ)

2025年7月7日(月)~11日(金)に、マリンバ奏者の塚越慎子さん、ピアニストの須藤千晴さんをお迎えし、市内小学校5校10クラスを対象にクラスコンサートを行いました。

その中から、7月11日(金)飯野小学校5年西組の様子をお届けします。


最初に演奏したのは、ハチャトゥリアン作曲「剣の舞」。

突然始まった演奏に、笑顔で顔を見合わせる子どもたち。細やかな手の動き、疾走感あふれる演奏に圧倒され、演奏が終わった瞬間に楽しそうな笑い声とともに、大きな拍手が贈られました。

使用した楽器は、実は飯野小学校の音楽室にあった木琴(シロフォン)!子どもたちは、自分たちの身近にある楽器でこんな演奏ができるんだ!と驚いた様子でした。

マリンバもシロフォンも、木でできた音盤を叩いて音を出す“木琴”なのですが、マリンバはシロフォンよりも大きく、音を響かせる共鳴管もより太く大きなものが付いています。そのため音域が広く、より柔らかく深い音を奏でることができます。

そのマリンバならではの音色を感じられる作品として披露されたのが、ベートーヴェン作曲「悲愴」より第2楽章。

「聴いてみてどんな感じがした?」と聞くと「滑らかな感じ」「穏やか」「ちょっと悲しげ」との感想が出ました。

「感じ方に正解はなくて、みんなが感じたことが正解。友達や先生がこう言った、というのは、気にしなくていい。自分がどんな風に感じたかを大切にしてください」と塚越さん。

続いて、マリンバのソロでウィッティバー作曲「リズムダンス」を演奏しました。まさに弾むようなリズムを感じられ、マリンバの上でマレット(ばち)が踊っているようです。

「打楽器奏者というのは、打って音が出れば全部楽器にできます」と登場したのは、タイプライター!

ルロイ・アンダーソン作曲「タイプライター」が披露され、カタカタとキーボードを叩く様子は見た目にも楽しく、音に合わせて同じように手を動かす子も!

「音が出れば楽器!」ということで、次に取り出したのは新聞紙です。「どうすれば音が鳴るかな?」との質問に、「破る」「くしゃくしゃにする」「開く」…と、様々なアイデアが出ました。

演奏する曲は「うさぎとかめ」。子どもたちから「レースみたいに」というテーマをもらい、新聞紙を使った即興演奏を披露しました。

演奏を終えると「すごーい!」「なんでも楽器だ」との声が上がります。

続いて、子どもたちも「騒がしい」「おとなしい」「楽しい」とそれぞれにテーマを決めて、イメージした音を表現しました。

「好きな場所で聴いて」との声がけで、子どもたちがマリンバの周りを取り囲みます。モンティ作曲「チャルダッシュ」が、マレットを持ち替えながら様々な音色で奏でられました。食い入るように見つめる子、体を揺らしながら聴く子…それぞれのスタイルで楽しんでいるようでした。

質問コーナーでは、答えきれないほど手が上がりました。
その中から2つご紹介します。

Q.演奏する時、どんなことを考えていますか?
A.本番の時は、演奏している曲のことだけを考えています。練習の時は、「こんな表現をしようかな?」「こうした方がよかったかな?」とか、いろいろなことを考えながらやっています。

Q.演奏している時の表情は、真顔の方がいいとかありますか?
A.考えて表情を作ってはいなくて、音に気持ちを込めた時に自然と表情に表れます。人によって表情に表れやすい人と、そうでない人がいると思います。

<本公演情報>
2025/9/6(土)「塚越慎子 マリンバ・リサイタル ~静と動~」